安田理央の日本エロカルチャー私史~AV女優たちの素顔 インタビュー編~
多くのAV女優を見てきた筆者が語る彼女たちの素顔。インタビュー編のこの回では、特に印象に残った4人の女優をを紹介します。作品だけでは知りえない彼女たちの素顔が垣間見えます。
高級デリヘル.JP編集部から
アダルトメディア研究家でライターの安田理央が高デリjpに特別寄稿。筆者がかつて実際に遊んだり取材した、風俗やAVの世界を時代を追って紹介していくシリーズ四回目。
今回からは『AV女優たちの素顔』としてインタビュー編と撮影・イベント編を公開。インタビュー編の今回は、数多くのAV女優たちをインタビューしてきた筆者が特に印象に残った女優を紹介します。
イメージのまま変わらない女優と会うたびに魅力を増す女優
筆者はライターとしてこれまでに数百人のAV女優にインタビューをしてきた。そんな中で印象に残っている女優の話を紹介してみよう。
インタビューで会う度に、驚かされるのは、なんといってもつぼみだ。最初に取材したのは2011年。もうデビューして5年目と、既にベテランというキャリアだったのに、AVで見るイメージそのままの初々しさとあどけなさに驚かされた覚えがある。
ロリ系の女優は、実際に会うとかなりキャラが違うことが多い。素のキャラは、どちらかというとサバサバしたタイプの子が多いのだ。親しみやすいので、それはそれで魅力的なのだが、作品で見るイメージとだいぶズレがあることで、がっかりしてしまうことも正直ある。
ところが、つぼみはホワホワとした、どこか現実感のないイメージそのものなのだ。まるで妖精のようだ、とその時に筆者は感じた。そしてすっかり彼女の魅力にメロメロになってしまったのである。
それから数年おきにインタビューをする機会に恵まれているのだが、恐ろしいことに全くイメージが変わらない。つい最近会った時も、初めて会った9年前とほとんど変わっていないのだ。もう、キャリア14年という超ベテランなのに、だ。もしかしたら、彼女は本当に妖精なのではないか、と思う時がある。
インタビューで会う度に、驚かされるのは、なんといってもつぼみだ。最初に取材したのは2011年。もうデビューして5年目と、既にベテランというキャリアだったのに、AVで見るイメージそのままの初々しさとあどけなさに驚かされた覚えがある。
ロリ系の女優は、実際に会うとかなりキャラが違うことが多い。素のキャラは、どちらかというとサバサバしたタイプの子が多いのだ。親しみやすいので、それはそれで魅力的なのだが、作品で見るイメージとだいぶズレがあることで、がっかりしてしまうことも正直ある。
ところが、つぼみはホワホワとした、どこか現実感のないイメージそのものなのだ。まるで妖精のようだ、とその時に筆者は感じた。そしてすっかり彼女の魅力にメロメロになってしまったのである。
それから数年おきにインタビューをする機会に恵まれているのだが、恐ろしいことに全くイメージが変わらない。つい最近会った時も、初めて会った9年前とほとんど変わっていないのだ。もう、キャリア14年という超ベテランなのに、だ。もしかしたら、彼女は本当に妖精なのではないか、と思う時がある。
違う意味で驚かされたのは、吉沢明歩だ。彼女も2003年にAVデビューして、2019年に引退するまでの16年間、トップ女優であり続けた奇跡的な存在であり、何度も取材させてもらっているのだが、会う度に「大人の女」としての美しさと魅力を増していた。
デビュー当時のあどけない可愛らしさ、それから数年経ってからのプロフェッショナルとしての仕事へ打ち込む真摯さ、さらに大人の女性としての艶やかさ。
最後に会ったのは、AV女優として引退した日の翌日の某テレビ番組で共演した時だったのだが、その美しさには圧倒された。
何よりもすごかったのが、彼女は引退時に35才という年齢だったのも関わらず、最後まで「熟女」にはならなかったことだ。
現在のAV女優は、どこで「熟女」にシフトチェンジするかが大きな問題となっている。近年のAVにおいて、「熟女」は最も人気のあるジャンルであり、以前のように下に見られることもない。熟女シフトになってから、以前よりも人気が高まった女優も少なくない。だいたい二十代後半になると、多くの女優はそれを考え始める。AV女優として長く活躍するには、それは必要なことなのだ。
しかし、吉沢明歩は最後まで「熟女」にならないまま、引退していった。あくまでも「大人のいい女」であり、「熟女」ではない。そこには大きな違いがある。最後に吉沢明歩に会った時、それを強く感じた。
デビュー当時のあどけない可愛らしさ、それから数年経ってからのプロフェッショナルとしての仕事へ打ち込む真摯さ、さらに大人の女性としての艶やかさ。
最後に会ったのは、AV女優として引退した日の翌日の某テレビ番組で共演した時だったのだが、その美しさには圧倒された。
何よりもすごかったのが、彼女は引退時に35才という年齢だったのも関わらず、最後まで「熟女」にはならなかったことだ。
現在のAV女優は、どこで「熟女」にシフトチェンジするかが大きな問題となっている。近年のAVにおいて、「熟女」は最も人気のあるジャンルであり、以前のように下に見られることもない。熟女シフトになってから、以前よりも人気が高まった女優も少なくない。だいたい二十代後半になると、多くの女優はそれを考え始める。AV女優として長く活躍するには、それは必要なことなのだ。
しかし、吉沢明歩は最後まで「熟女」にならないまま、引退していった。あくまでも「大人のいい女」であり、「熟女」ではない。そこには大きな違いがある。最後に吉沢明歩に会った時、それを強く感じた。
美しさだけでなく母性や知性を感じさせる女優たち
逆に、ずっと「熟女」を演じる凄みを感じさせるのが風間ゆみだ。デビューは1997年で、現在23年目という驚異のキャリア。コンスタンスに活動しているAV女優としては、他に並ぶ者はいない。正にリビングレジェンド。
しかし、彼女がまだ41才だと聞くと驚く人も多いのではないだろうか。なにしろ、ずっと「熟女スター」としてあり続けた女優なのだから。
風間ゆみは18才でAVデビューし、二十代前半で早くも人妻系などの作品に多数出演し、「熟女」シフトに移行していたのだ。むっちりとした肉感的なボディとあふれる色気は、それに見事にハマり、彼女の人気は高まっていった。つまり風間ゆみが熟女スターとして名を馳せた時期、彼女はまだ二十代だったのである。
風間ゆみはあまりインタビューなどに登場しない女優だ。筆者も彼女に取材したのは一度だけだ。2012年、風間ゆみの(当時)15年のキャリアを総括したオムニバス『メーカー横断ベスト!! 風間ゆみ8時間』(オールアバウトジャパン)のライナーノート用にロングインタビューをしたのだ。ちなみにこの作品は、アダルトビデオ30周年を記念したメーカー横断プロジェクト『AV30』シリーズの一本であり、筆者はそのプロジェクトの総監修者を務めていた。
この時、風間ゆみは女優歴15年でありながらも、まだ33歳。そして筆者より12歳も年下なのにも関わらず、どうしても年上にしか思えなかったのだ。もちろん老けて見えるということではない。圧倒的な貫禄と包容力が彼女にはあったのだ。菩薩のようだ、と言っても言い過ぎではないだろう。12歳も年上の男も、甘えさせてくれるような母性が彼女にはあった。それは出演作を見ていても、いつも感じることなのだが。
しかし、彼女がまだ41才だと聞くと驚く人も多いのではないだろうか。なにしろ、ずっと「熟女スター」としてあり続けた女優なのだから。
風間ゆみは18才でAVデビューし、二十代前半で早くも人妻系などの作品に多数出演し、「熟女」シフトに移行していたのだ。むっちりとした肉感的なボディとあふれる色気は、それに見事にハマり、彼女の人気は高まっていった。つまり風間ゆみが熟女スターとして名を馳せた時期、彼女はまだ二十代だったのである。
風間ゆみはあまりインタビューなどに登場しない女優だ。筆者も彼女に取材したのは一度だけだ。2012年、風間ゆみの(当時)15年のキャリアを総括したオムニバス『メーカー横断ベスト!! 風間ゆみ8時間』(オールアバウトジャパン)のライナーノート用にロングインタビューをしたのだ。ちなみにこの作品は、アダルトビデオ30周年を記念したメーカー横断プロジェクト『AV30』シリーズの一本であり、筆者はそのプロジェクトの総監修者を務めていた。
この時、風間ゆみは女優歴15年でありながらも、まだ33歳。そして筆者より12歳も年下なのにも関わらず、どうしても年上にしか思えなかったのだ。もちろん老けて見えるということではない。圧倒的な貫禄と包容力が彼女にはあったのだ。菩薩のようだ、と言っても言い過ぎではないだろう。12歳も年上の男も、甘えさせてくれるような母性が彼女にはあった。それは出演作を見ていても、いつも感じることなのだが。
インタビューしていて、一番楽しいと思う女優といえば、先日引退した佐倉絆だ。可愛らしいルックスに似合わず、ぶっちゃけたキャラクターで、強烈なシモネタを連発してくる。かなり際どい話をしてくるのに、それを不快に感じさせないのは、会話の運び方が上手いからだ。
そしていつもいいところに言葉を打ち返してくる。原稿にした時に、ちゃんと面白くなるようなフレーズを入れ込んでくれる。ああ、この人は頭がいいのだな、といつも思う。話せば話すほど、好きになる。
そしていつもいいところに言葉を打ち返してくる。原稿にした時に、ちゃんと面白くなるようなフレーズを入れ込んでくれる。ああ、この人は頭がいいのだな、といつも思う。話せば話すほど、好きになる。
本来のキャラを見えにくくする女優の設定
最近は新人のインタビューをすることが多いのだが、この子は会話をしていて、面白いな、魅力的だな、と感じる子は、やはりその後は売れっ子になることが多い。
今はAV女優といっても、作品内でのパフォーマンスだけではなく、イベントやSNSでのアピールが人気に大きく影響するからだろう。
ただ、中には設定をガチガチに固めてしまう女優もいる。たいていの場合は、メーカーが「元アナウンサー」とか「現役教師」などという肩書で売り出したいということで、そう決めてしまうのだ。本当は開けっぴろげで親しみやすい性格なのに、おとなしいお嬢様などとキャラクターまで変えてしまうこともある。
そうなるとインタビューの時に困るのだ。だいたいその設定を本人もちゃんと覚えていなかったりするし、面白い話が聞けても設定と違うからということで、原稿に出来なかったりもするし……。
ほとんどの場合は、その子の素のキャラの方が魅力的なので、もったいなく思う。
ただ、最近はいくら設定を決めていても、SNSなどで発信しているうちに、だんだん忘れてしまい、ウヤムヤになっていくことが多いのだが……。
~AV女優たちの素顔 撮影・イベント編~へと続く
風俗私史80年代編はこちら>>
風俗私史90年代編はこちら>>
風俗私史00年代編はこちら>>
今はAV女優といっても、作品内でのパフォーマンスだけではなく、イベントやSNSでのアピールが人気に大きく影響するからだろう。
ただ、中には設定をガチガチに固めてしまう女優もいる。たいていの場合は、メーカーが「元アナウンサー」とか「現役教師」などという肩書で売り出したいということで、そう決めてしまうのだ。本当は開けっぴろげで親しみやすい性格なのに、おとなしいお嬢様などとキャラクターまで変えてしまうこともある。
そうなるとインタビューの時に困るのだ。だいたいその設定を本人もちゃんと覚えていなかったりするし、面白い話が聞けても設定と違うからということで、原稿に出来なかったりもするし……。
ほとんどの場合は、その子の素のキャラの方が魅力的なので、もったいなく思う。
ただ、最近はいくら設定を決めていても、SNSなどで発信しているうちに、だんだん忘れてしまい、ウヤムヤになっていくことが多いのだが……。
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取材者 安田理央
1967年生まれ。フリーライター、アダルトメディア研究家。1987年よりアダルト関係の原稿を書き始める。主な著書に「痴女の誕生」「巨乳の誕生」「日本エロ本全史」(以上 太田出版)「AV女優、のち」(角川新書)など。「たちまち はだかの業界物語」(画:前川かずお 日本文芸社)では漫画原作も。